こんな事に金を注ぎ込むなら増税しなきゃ良いのでは…
こんにちは、写真屋でカメラマン・店舗接客要因として働く中嶋です。
消費税が10%になって早くも2週間が経過しましたが、皆さま如何お過ごしでしょうか。
今回は何かと目にするようになりました、経産省のキャッシュレス5%還元事業について少し書きたいと思いまして…
このポスター、見たことある方も多いと思いますが、こちらはキャッシュレス5%還元事業対象店舗に配送されてくる販促ポスターです。
このほかにもぶら下がりポップやB5版の小さめなポスターなどがあり、画像のポスターは写真で言う半切サイズ(432㎜×356㎜)に近い中々の大きさ。それを段ボールに入れて送りつけてくるんです。
紙の品質もいいし、大小様々なポスターが段ボールで配送されるので、かなりお金がかかっているのが分かります。
国は2700億円以上の予算を組んでこの事業を行い、何がなんでも日本キャッシュレス化を推し進めて行きたい考えのようです。
私はキャッシュレスだのなんちゃらペイだのにとやかく言うつもりはありません。
そりゃ、雨後の筍のように出てくる「〇〇ペイ」を側で見ていて、「Suicaとクレカと、後はプリペイドカードもしくは pay payで十分じゃないか」と呆れる事はありますが、まぁ便利ではあるし、ポイントも貯まるんだから、臨機応変に現金と使い分けていけば良いじゃんと思っています。
問題は、このポスターです。
前に上げているポスターとの違いが分かりますでしょうか。
そうです。クレジットカード会社のロゴが増えているのです。
まず、私の勤め先の店舗では、キャッシュレス云々言われてきたずっと前からクレジットカードを使えました。
VISA、マスターカード、JCB、ダイナーズクラブ、アメリカン・エキスプレスなどです。
その後、消費税増税が決まり、キャッシュレスの流れが強まり、景気対策として消費者にポイント還元をする事が決まると、QRコード決済会社から営業が何度も来て、遂に当店でも流行りの paypayと言ったQRコード決済が出来るようになりました。このPayPayは太っ腹な事に、店舗負担である手数料が一定期間無料になる特典すらありました。
カードもそうですが、こうしたキャッシュレスの場合、お客様はポイントを貰えて嬉しいかもしれませんが、店としては売り上げの一部が手数料でカード会社等にとられてしまうのでウザいんですね。だから手数料が一定期間でも無料と言うのは中々思い切った事をするなと思っていました。
その後、auユーザーなら使って損は無いauPAYや、Amazon pay、プリング、We chat pay など様々なQRコード決済を取り入れます。
LINE Pay、Apple Pay、Origami Payなどは使えませんが、最大手のPayPayが利用出来るのは強みだと思っています。
さて、運命の10月1日を迎えました。ポスターも届いているので、店舗の目立つ位置に貼り付けていきます。しかし、このポスターがいけなかった。
当店に届いた、「キャッシュレスで買い物をして頂くと5%還元される」と言う経産省の販促ポスターには、PayPayとauPAYのロゴしか印刷されていなかったのです。
ウチの店ではクレジットカードが使えるのに書かれてないのはおかしいと、会計担当の母に聞くと、酷い答えが返って来ました。
曰く、一気に導入店舗が増えてあちらの作業量が莫大になり、まだ「当店でキャッシュレス決済をした時に5%還元されるのが確定している会社」がPayPayとauPAYしか無いのだそうです。
なので、この段階では当店でクレジットカードやAmazon payを使っても5%還元にならないのです。
間に合わなかっただけで、「御社でこの会社の決済が5%還元対象になりました」と連絡があれば、随時会社名を追加していくようです。
余白は沢山あるので、恐らく今後は手書きでカード会社の名前を書いていく事になるのかなと察しました。
どうやら当店のように5%還元に間に合わない店舗はかなり多いようです。お役所仕事だからちゃんとやってくれるのか不安でしたが、QRコード決済の最大手であり、当店でも時々利用されるお客様がいるPayPayが還元対象になっただけマシかと思う事にしました。
やがて、当店でクレジットカード会社であるJCBとアメリカン・エキスプレス、ダイナーズクラブが5%還元対象になったと連絡が入りました。
VISAとマスターカードが無いのは嫌ですけども、クレカも対象になって良かったと胸を撫で下ろしたのですが、翌日当店に大きな荷物が届いて、中を見て呆れました。
それがこちらです。
5%還元ポスター一式は、段ボールに半切サイズ、B5サイズ、各種ポップなどが詰まっています。使われる紙も質が良いので、日本中の店に配るならかなりの金がかかっているのではと思うのですが、何とそれがまた一式届いたのです。違うのはポスターの中身。クレジットカードの欄にJCB、アメキス、ダイナーズクラブのロゴが新たに印刷されています。
まさか、馬鹿正直にまた一式を新しく送って来るとは想定しておりませんでした。
ロゴが増えさえすれば良いんですから、それこそ各社のロゴがプリントされたシールでも何枚か送ってもらって、店舗の方でポスターに貼ってもらえば済む話ではないかと。何もわざわざ追加されたからって、今まで貼ったポスターを全部ゴミにして、新しい(もちろん紙の質も同じ)ポスターを一から貼り替えると言うのは、金も資源も無駄だし手間です。
しかもこのポスター、何度も書きますが、まだVISAやマスターカード、Amazon payなどのロゴが入ってないんです。まだ今後増えるんです。なのに、言ってみれば途中経過の段階で完成品同然のポスターを送ってきやがったんですね。
小出しにせざるを得ない状況ですから、小出しにするならそれで良いですが、当店で今後VISAが、マスターカードが5%還元対象になったらどうなるか。また新しいポスター一式が届く事になるんです。せっかく良い紙で作ってあるポスターやらチラシやらはゴミになる(勿論馬鹿正直にゴミにはしないで、メモ用紙や、マジックが裏写りしないようにする当て紙など色んな場面で活用していくのですが)。
無駄にも程があるってんだ。
当店だけでなく、多分日本各地の小売店ではこうした事態になっているはずです。
こんな無駄を何故放置していられるのか。馬鹿じゃないのかと思いましたが、金がかかっていると言うことは当然何処かの業者に金が落ちているわけで、それはまぁ私達も商売してる訳ですから、余りに酷くなければ多少の癒着だの利権だの既得権益だのにゴチャゴチャ言うつもりはないですけど、結局2700億以上の血税は、こうした限りなく無駄に近いモノに注ぎ込まれているのだなと痛感させられました。
あー、消費税廃止とまでは言わないから、せめてポイント還元される状況で、消費税が5%くらいに引き下げられないかな〜。
では。