中嶋雑記帳

同人誌サークル中嶋商事主宰、中嶋條治のブログです。

大人と酒

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銀河英雄伝説』には数多くの金言がある。
今観ていた第78話『春の嵐』では、
「大人になると言うことは、自分の酒量を弁えると言うことさ」と、ヤン提督が言っていた。
駅のホームで嘔吐したり駅員に暴力を振うサラリーマンに言うべき至言だ。駅前で酔って騒ぐ大学生と何ら変わりない。

 

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駅に貼られたこれらのポスターを見る度に私は憂国の念に駆られる。酒のせいにして暴力を振るう下衆の多い事。酒を否定はしないが、会社の飲み会なんて言う糞みたいな風習のある本邦こそ自制した酒の飲み方をみんなで実践すべきなのに、現実はこのポスターを貼らざるを得ない惨状な訳で…

「偉そうに言いやがって。それじゃてめえはどうなんだ」って話だが、私は酒に滅法弱く、ビール2杯で顔が真っ赤になり飲めなくなる。あと頭に来る体質なのか、酔い潰れるまで飲む前に頭痛に耐えられなくなる。お陰で、駅のホームで吐瀉物を撒き駅員さんの手を煩わせた…と言うような経験も無い。

お陰で酒の弱さを先輩共にからかわれることもあった。しかし恥とは思わない。何しろビール2杯で泥酔の一歩手前に行くと言うことは、一杯で大満足できる訳だ。それも毎日は飲みたくないから、経済的である。

1週か2週に一度、美味くて大好きなヱビスまたはプレモルマスターズドリームもしくはレーベンブロイハイネケンを飲む程度だ。毎日節約の為に発泡酒を飲むなんて身体にも心にも悪い事をしない(出来ない)で済むのは本当に幸運だと思っている。

身体に悪い事をしているのに、味まで妥協するなど馬鹿馬鹿しい。割りに合わない。だから私は死んでも不味い発泡酒は飲まないのだ。

そのかわり炭酸飲料を週四くらいで飲んでるから、結局私も身体に悪い習慣がある事に変わりはない。
あと、角瓶やジョニ黒も1瓶あるから、そいつをロックで頂いたり薄めのウイスキーコークにして楽しむこともある。酒は楽しく程々に飲む物だ。嫌々飲んでたら精神的にも良くない。正に最悪である。

 

偉そうに書き連ねたが、勿論、私も酒で失敗した事がある。大学時代だった。

 

中学時代の部活仲間と飲んでいて、旧友に会えた喜びで羽目を外し飲み過ぎた。酔い過ぎると天地がグルグル回ると聞いた事があるが、事実だ。本当に天井と床が『2001年宇宙の旅』の宇宙船みたいに回っていた。
酔い潰れて寝てしまい、朝になってみんなに起こされトイレに向かった。天井と床が動いているから真っ直ぐ歩けない。何とかトイレに着いたが、萎縮して吐けない。そのうちにみんなも帰ってしまい、私は1人二日酔いの苦しみと戦いながら千鳥足で帰宅した。家で吐いたら嘘みたいにスッキリしちゃった。

 

以降、私の体は「またこうなってはかなわん」と思っているのか、酒を受け付ける量が減った。
だが、それで良かったのだ。酒の失敗は学生時代なら多少許されるかもしれない。まだ自分の酒量を弁えていないからだ。しかし社会人、それも30を過ぎて酒でやらかす人は「見た目は大人、中身は学生」の逆コナン君である。

現在はコロナ禍の影響で、飲食店の閉店が目立っている。

酔い潰れた大人モドキに出くわす機会が減ったのは有り難いが、その代償はいささか大き過ぎである。