水曜どうでしょうのディレクター陣、藤村氏と嬉野氏のYouTubeチャンネルはどこに向かうのだろうか…
こんにちは、中嶋です。
名作「水曜どうでしょう」の伝説的ディレクターである藤村忠寿氏と嬉野雅道氏のお2人が、HTBのサラリーマンでありながら局に黙って「藤やんうれしーの水曜どうでそうTV」と言うYouTubeチャンネルを立ち上げて9か月が経過しようとしています。
どうでしょうファンの私は、どうでしょうディレクター陣の2人がやるチャンネルだからと言う事で、考えたりする事なく無条件でチャンネル登録を済ませ、気がついたら視聴する、そんな感じに落ち着いています。時々生配信で投げ銭もあるですが、一切払ってないので(と言うか生配信の時間帯にリアルタイムで中々見れない)意識の低いライト層だと自認しています。
でも動画は大抵見ていますし、応援の意思はこのブログを書いてる瞬間も変わりありません。
ただね…
第1回の動画を見た時だけは、「まぁちょっと不安はあるけど、この2人なら何だかんだでやっていけるんじゃないかな」と思いながら静観していました。再生数も今や45万回ですし。
ただ、これ以降が続かない…
「ヒゲが酒飲むだけじゃ駄目なのかよ!」とか動画のサムネに出していて、藤やん節が炸裂してんな〜、いいな〜…と思ってはいたのですが、回を重ねるに従って、正直言います。見なくなってしまいました。
理由は単純です。予想以上に見る気が起きない。もっと言うと、あまり面白いと感じないのです。
まず、動画が長い。
生配信は勿論除くとしても、10分を超える動画がかなり多いです。(生配信の動画も、例えば『ユーチューバーになって1カ月経ちました』は良い事を沢山言ってるので、あれを編集して前・中・後編にして再アップして欲しいくらいなんです。1時間だと面倒で見たくない人が多いと思うのです)
尺にして、大体5分前後の動画をいくつかアップしていった方がいい気がするんですね。
もちろん、多少長くても面白くて再生回数が多い動画も存在します。好きな動画だと、15〜20分くらいの尺がある、だいにぐるーぷの『1週間逃亡生活』や『無人島からの脱出』などがあるんですが、あれは企画内容的に動きもあり、本当にしっかりとした編集で、CGもテレビ並みに作り込んでいる為、長くても飽きずに見れちゃうんです。
しかしやはりインターネットと言うメディアの特性なのか、クオリティの高い例外はともかくたかだか10分程度でも長いと感じてしまい、途中で再生を止めて他の動画に行きたくなる。(これは私個人の感想だけではなく一般論として言われてる事です)
スマホ世代なんて言われる若い層は、例えば音楽も3分ですら長いと感じてしまうのだとか。XJAPAN聴けないじゃんとか思っちゃいますが、それが動画なら尚更ですよね。
ちなみに、日本一の登録者数を誇るはじめしゃちょーはどうかと言うと、案外5、6分から、長くて13分のもありますが、1億回を超えている程人気の動画などは3分強でした。多分これは、はじめしゃちょーって何だ。どんな動画上げてるんだ?と言うような一般層・新規ファン層などが、
「おー、億に届きそうな動画あるのか。3分くらいなら見てみるか〜」と思いながら再生したりした結果なのかなと邪推します。ただ巨大なグミを食べてるだけなんですけどね。
(YouTubeオリジナルの動画は除きます。)
【再生回数の伸び悩み】
長い再生時間のせいか、それは分かりませんが、最初の動画以降、再生回数が40万回を超えた動画は2本しか無いんです。四国の怪奇現象テープの話が出てくる回と、ひろゆきさんとのコラボ動画の前編。この2つだけです。
なのにお二人は「悪だくみ」動画で
「何とか百万回再生を達成する為にどんな企画をやるか」と言っているんですが、
「まずは50万回到達を目指しましょうよ」と言いたくなりました。
「どうでしょう班」と言う知名度やコネがありながら、8〜9か月やってて未だに50万再生にすら届いてないんだから。いきなり東京ドーム公演ができるアーティストなんかいないのと同じだと思うんです。
私が大好きなXJAPANも、ミリオンと東京ドームを目指しつつ、渋谷公会堂からスタートして、Mステ出演や日本武道館や横浜アリーナを経て東京ドーム公演にたどり着いたんです。
素人考えで誠に恐縮ですが、「どうでそうTV」も、まずは数十万回再生されるような動画を連発していく必要があるんだと思います。いきなり百万回なんて、余程の幸運でもなきゃ無理です。地道に頑張っていくしかない。
今のどうでそうTVは、100万、50万再生はおろか、10万台に届く動画すらそんなに多くはない訳です。
2019年11月7日の時点で、79本の動画が5桁か4桁です。
頭打ちというか、低迷と言うか、悪い言い方をしてしまえば尻すぼみになっている。
どうでしょうファンとして、この結果・この数字は面白くないんですよね。
なんであの天才達が作ってる動画がこんなにもバズらないのか!?
【見られていない理由は何か】
まぁ、これは私個人の意見ですが、バズらない理由のヒントは第1回目の動画から既に出ていました。
まず、あの動画は「ユーチューバーって何からやりゃ良いの?」からスタートして、トラゾーさんを呼ぶ訳じゃないですか。
私これは嘘なんだと思っていたんですよ。
「トラゾーさんに協力してもらって、YouTubeでウケるノウハウを吸収してだ、こう言う動画を上げていくのが良いかもしれない。大手ユーチューバーは〇〇や✖️✖️な動画を投稿して100万とか1千万再生を弾きだしてる。俺たちはサラリーマンだからこのクオリティを毎日は無理だけど、こんな動画や企画なら、爆発的バズりはなくてもこの程度までは行けて、ゆくゆくは10本に一本くらいは百万回再生の大台を突破できるようなチャンネルにしてガッポガッポ稼いでいくぜ」
…と言うようなビジョンをもってやるに決まってると思っていたんです。だって収益化を目指してるって動画で言ってるんだから。
しかし、今のどうでそうTVって、金儲け出来ているんでしょうか。
「なんか良くわかんないけど、儲かるって聞くから始めた」←これは嘘じゃなかったんだなと思ったのはだいぶ経ってからでした。
で、バズる動画の作り方だとか、投稿のタイミングだとか、そう言うのを研究してるのかと思いきや、「ヒゲが酒飲むだけじゃダメなのかよ」とか言ってる。
そんな志で収益が出せるなんて普通ありえませんわ。
水曜どうでしょう『はじめてのアフリカ』がつまらなかったと言われていましたが、理由の1つに挙げられていたのは、
「素人のおじいちゃんガイドに丸投げしていて、事前の下調べも特に無く、番組を面白くしようという気持ちが全く伝わってこない」
と言うようなものでした。
水曜どうでそうTVと同じ事を2013年にやっていたわけです。
だからこのチャンネルが藤村さん、嬉野さんのファン以外の水曜どうでしょうファンから見向きもされない事態になるんですよ。
【やる気の無い感じが仇になっている】
どうでそうTV、ここ最近でかなり酷いなと思ったのは、100万回再生するためにどうすれば良いのか、視聴者の皆さんからご意見を頂戴していた前編後編の動画です。
あれは、怒りすら込み上げてきた。
何故なら、折角の意見をほぼ全て言い訳付けて切り捨てるんです。
・百万回行くとは思えませんね。
・客層が狭いですね
・諦めて下さい
・釣りは、時間と編集大変ですよ
・我々だけでやるのが不満なのかよ
もう、真面目にコメント送った人達の思いを踏みにじってて不快でした。
極め付けは、
「他のユーチューバーの方がやっている企画で100万回再生を達成したものをやってほしい」と言うもの。いいじゃないですか。どうすれば100万回再生できるのか。あの動画は自分達の動画と何が違うのか。
それを検証する動画とかも併せて見てみたいんですが、この意見に藤村さんは何と言ったか。
「大変ですから、色々。それをやってみようって気は余り無いんですよねぇ。上手いこと、百万再生いかねぇかなって」
…YouTube辞めちゃえば? と思いましたよね。
そんな簡単に100万行くわけねーじゃんかよと。
この動画は、正直アップして欲しくなかった。唯一低評価を付けた動画です。
やる気のなさにイラッとしました。
また、同じ動画で「スタッフは百万回再生行くと言うからガチャガチャやりに行った動画を撮影したらつまんなかった」と言うものが出てきました。
そりゃつまらんだろ。どうでしょうファンのメイン年齢層の人たちで、ガチャやる人が何人いると思ってんの?
そのスタッフはクビにした方が良いです。
【動画の撮影】
あと、どうでそうTVの問題点は、やはり作り方にある気がします。内容云々の前にです。
あのスタジオに固定カメラ1つだけで、その前に机を置いて2人が座り酒を飲みながら話をするって動画を、ダラダラ20分だか30分流しているだけの動画で、百万回なんて行くわけがない。大泉洋氏を呼ぶなら別ですが、藤村氏嬉野氏だけでは無理です。
「中田敦彦さんの動画も固定カメラの前に立って話してるだけだけど、百万回再生行ってるじゃん」と言う意見があるかもしれません。あれとどうでそうTVは全く違います。
まず、中田さんは芸人さんなので話がめちゃくちゃお上手です。また、話す内容がアカデミックでありながら、非常に分かりやすく噛み砕かれてあり、「哲学? 文学? 儒学? 興味ないし〜」なんて言う人でもスッと頭に入ってくるような、多くの人の知的好奇心を刺激する動画になっていて見事です。
画角も計算してあって、下手にはホワイトボードがギリギリ画面内に収まるように配置していて、中田さんはボード横のポッカリと空いてる上手スペースで喋る。
この喋る時の中田さんですが、大体ウエストショットです。つまり腰から上が映っている。中田さんがアップにもなり過ぎず、かと言って遠過ぎとも思わない、画面上で絶妙な大きさになっているのです。
中田敦彦さんは、ご自分で「ケネディを真似してるんだ」と仰っています。ケネディとニクソンがテレビ討論をした時のエピソードから取っているのですが、ケネディはモノクロ画面に映えるような色のスーツを着て、しっかりメイクをしていました。
中田さんも、スーツをしっかり着て、画面映えのためにメイクもしており、だから見やすい。しかもウエストショット以上だから、視聴者へ熱意が伝わりやすいんですね。
今のどうでそうTVは、例えば2人で話すときやゲストトークなんかも、横並びの机を置いてそこに隣合って座り、椅子から全く動かず喋るだけで、特にVTRも無く、固定カメラの画オンリーだから画に変化がなく、画は引き気味で、しかも時間が長いので、人によっては飽きられて
「時間無いからまた今度見よう」
と思われてしまい、そのまま結局見られずにいる…そんな動画が多い気がします。とにかく再生時間が長すぎる。配信で投げ銭を欲しい気持ちは分かりますが、配信動画、1時間とかですよ。最初から最後までしっかり見る(見る事ができる)人が何人いると思ってるんですかね。「そんな長い時間オヤジ達のトークなんて見たくない」と言う人や、「長い動画は受け付けない」と言う人、「時間無いから見れない」そんな人も多いです。
短いから良いって事ではないですけど、再生時間はかなりネックになってる筈です。
中田敦彦の動画も喋りだけなのに再生時間が30分位あるんですが、あちらは喋りが面白いし、編集のテンポもいいので飽きないんです。
【どうでそうTVの明日はどっちだ】
長い再生時間は駄目だと書いているくせに、私自身、好きな番組に関係しているせいか、熱が入りかなりの長文になってしまいました。
どうでそうTVが再生回数や登録者数に伸び悩んでいるのは、御本人達が言っているのでその通りなんでしょう。それを何とか解決して沢山収益を上げたいと思っているのも見てて分かります。
問題点があるとすれば、
・再生時間が長い
・配信が多い
・平日に配信してる場合もある
・固定カメラ一台のみで画に変化がなく飽きやすい
・藤村氏・嬉野氏と言う素晴らしい才能を活かし切れてない。
・企画がつまらない
…かもしれません。で、ならばどんな企画が良いのか言わなきゃいけない。対案なしで批判する某団体と同列になるのは御免です。
案としましては、まず企画というか撮影等々で。
・カメラを複数設置する
やはりワンカメだけだとダレます。
・堀江さんの動画で顕著でしたが、出演者以外の映り込みを無くす
あのワイン注ぐスタッフさん、顔が見事に半分見切れてました。あまりに中途半端な状態で、非常にみっともないです。完全に画に入るか、画から出て欲しいですね。
・どうでしょう的編集をする。
家庭用ビデオカメラのみであんなに面白い番組になった理由の1つは、あの編集のおかげだと思います。どうでそうTVの動画も藤村さん流の編集を取り入れて欲しいです。最初期はやってましたし。
・ミスターに出てもらう。配信でダラダラ話すんじゃなくて、しっかり動画の企画として。
一度出てもらってるから、大泉洋さんや安田顕さんよりハードルは下がるのではないかと。勿論ご多忙ですから大掛かりな企画は出来ないかもしれませんが…
・動画投稿の頻度を少し増やす。
・喋りの上手い芸人ユーチューバー例えば中田さんとコラボ。
色々お話聞けると楽しいかなって。
企画としては
・百万回再生祈願 四国八十八ヶ所巡礼動画
・ミスターとコラボ
・ユーチューバー志望者の為の、編集・撮影レクチャー動画
・あの人(ロビンソンとか)は今
これらは水曜どうでしょうに関係した事です。
でも、芸能人ユーチューバーの失敗例を見ると分かりますが、ファンだけに向けた動画作りをしていると、尻すぼみになります。水曜どうでしょうのブランドが通用しない層に受ける動画を作る事が出来たら最高ですよね。
私としては、1番見たいのは
・何故この動画は百万回再生出来てるのか。テレビのプロの目線で徹底分析してみた!
みたいな動画ですね。これは勉強になるし、気になる人は多いはずだし、何より藤村さん・嬉野さん自身のチャンネルにも活かされるものです。
ほかの企画はちょっと直ぐには思いつきませんので、水曜どうでそうTV様には、今後も是非楽しい企画を立案して行ってくださいませ。
ガチャガチャだけは無しで(笑)。